1平和を“戦争の反対”以上に
考える視点
戦争の記憶をめぐり、平和について考えた哲学紀行文集
この本が向いている課題:平和や戦争をめぐる議論が正しさの応酬に終わりがちななかで、自分の頭で考え直すための視点を持ちたい。
『平和と愚かさ』は、東浩紀がウクライナ、中国、旧ユーゴスラヴィア、ベトナム、アメリカなどを旅し、戦争や虐殺、原発事故、博物館展示、歴史の語られ方をたどりながら、「平和とは何か」を考え直した哲学紀行文集です。思想書でありながら紀行文としても読めるため、抽象論では終わらず、現実の場所と出来事を通して思考を更新していけます。
本書の議論は、平和の核心を起点に、次の3つの柱へ展開する構成で整理されています。
旧ユーゴスラヴィアを起点に、平和の記憶と戦争の記憶がどう共存し、どのように語られているかを見つめ直すパート
ウクライナやチェルノブイリ周辺をたどりながら、悪の愚かさや加害・被害の記憶を具体的に考えるパート
断章形式で、虐殺・声・博物館・哲学の役割を掘り下げ、本書全体の思索を抽象化していくパート
• 平和を日常の条件として捉え直せる
• 記憶と展示の政治性を読み解ける
• 哲学するための新しい入口を持てる
これらの知識と視点を通して、平和をただ唱えるのではなく、いまの世界でそれをどう考え、どう守るのかを自分の言葉で捉え直すための土台が得られる。